デイコ 落葉・開花はいつ
沖縄には、デイコ(デイゴ)と同じ仲間のアメリカデイコも多く栽培されています。この代表的2種類から2つの開花パターンを紹介して、花木の生育特性にふれてみます。
世界的にみて、デイコは落葉樹で、熱帯の乾季と雨季のはっきりしている所、たとえばタイのチェンマイ、インドのボンベイなどでは、乾季の明けに一斉に咲きます。あまり乾燥しない、たとえばシンガポールや、潅水をつづけるバンコクの公園などではほとんど周年にわたってだらだらと落葉や開花が繰り返し見られます。
沖縄では11月から4月、つまり冬から春にかけて落葉し、休眠状態になります。そのあとの4~5月ごろ、暖かくなると、新しい葉が展開する前に一斉に開花します。もし、その葉が冬の間も落ちないでいるような場合には、そのまま花がつかないこともあります。
このように、沖縄ではデイコは樹によって花つきが違うほか、1本の樹の中でも、ある幹には花がつき、別の幹では葉がついたままで花はつけない、というような例もよくみられます。つまり、それは休眠状態にならなかった結果です。
坂嵜信之 編著
尾崎 章・香月茂樹・清水秀男・橋本梧郎・花城良廣・毛藤圀彦 共著
B5判 / 上製 / 1,224頁 / 定価64,900円(本体59,000+税)/ ISBN4-900358-44-4
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