一番の曲者は季節風
沖縄の冬期の気象環境は、気温は下がってもほぼ10℃止りですが、もっとも注意を要するのは、季節風が強いことです。これが植物に与える影響は霜害にも似た様相になります。シベリア高気圧が異常に発達して、冬期に北西の季節風(沖縄ではニービシという)が10メートル/秒以上になると、沖縄での最低気温となり、体感温度としてはもっと低く感じます。
シマヒギリ、ハネセンナなどは被害の大きい種類です。特に頂枝の枯れ下がりが著しく、幼苗木では地際まで枯れ下がります。このような種類でも、冬期の季節風が直接当たらない場所では、その被害は少なくてすんでいます。
坂嵜信之 編著
尾崎 章・香月茂樹・清水秀男・橋本梧郎・花城良廣・毛藤圀彦 共著
B5判 / 上製 / 1,224頁 / 定価64,900円(本体59,000+税)/ ISBN4-900358-44-4
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