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第二部:Ⅳ

Ⅳ ギボウシ文化史

A. 古文献(※A)

末起稿 全承

『本草図譜 巻之二十三 毒草類三』 岩崎灌園(北村四郎監修『本草図譜総合解説 第一巻』による。)

本書には、ギボウシについて江戸時代の再多数が掲載され、以下の十一品種である。(原文ママ)

玉簪 たうぎぼうし てうせんぎほうし・たまのかんざし・岩ぎぼうし・むらさきぎほうし・うるい・すじぎぼうし・ぶんてうそう
ぎんほうし・きんらん・ぎんらん・かびたんぼうし・さじぎぼうし 水ぎほうし・白花の物である。

このなかには、現在でもそのまま通用するものと、他種と混同される名称や、改訂や考察の要するものがあり、前記の解説書に基いて整理して見よう。

現代も変らないものは、トウギボウシ・タマノカンザシ・イワギボウシ・スジギボウシ・ミズギボウシである。コバギボウシ系のカビタンギボウシは、原書ではカビタンボウシで、ボが一つ抜けている違いがあるが、これは或いは脱字であったかも知れない。

原書の植物画は写実的で仲々正確であるが、唯一つこのカビタンボウシだけは、現代のカビタンギボウシと異っており、黄中斑のミズギボウシのように細長い葉となっている。

解説書には、「コバギボウシの園芸品種。花がミズギボウシより大きい。」とあるが、花穂の花の数が少ないことと、花の間隔が離れている点はミズギボウシの形態であり、幾の疑問が残されるもの。

ぶんてうそう ぎんぎぼうしは、白覆輪の品種で、前川文夫博士はコバギボウシの品種フクリンギボウシとしている(一九四〇)

現代のコバギボウシの品種ブンチョウコウは前川博士の命名で、漢字で文鳥香として園芸界で通用しているが、ぶんてうそうと同じような白覆輪斑であるものの、葉脚の巾の広い点などから違う。

きんらんはコバギボウシ系のものらしいが現在この名で伝っているものは無いが、葉が黄色になりやすいものかと想像される言う。

現今のカビタンギボウシの種子を播くと、黄色の葉のオオゴンコバギボウシ(仮称)が出現するので、或はこの可能性が高いと思う。

ぎんらんは、白花で、シロバナコバギボウシに間違いは無いであろう。

むらきぎぼうし うるいは、中国原産のムラサキギボウシとは同名異品で、異本産のものであるが産地不明とされている。別名がうるいとなっているのと、花茎に葉がついているのと、花が大きいので、解説書ではオハツキギボウシであろうとしている。

以上の中に白花が二品種と斑入が三品種あり、園芸的な変異が観賞されていたことが判るのである。

(※A)

  • ・古事類苑
  • ・花壇地錦抄 1種
  • ・広益地錦抄 3品種
  • ・地錦抄付録 2品種
  • ・絵本山野草 6品種
  • ・花木眞写 2品種

B. 近代(※B)
渡辺健二 ギボウシ歴
1947 ギボウシ蒐集開始
1975 日本ギボウシ見本園開設
1981~90 ギボウシ展示会第1回~10回 於東京(タキイ東京店展示場)
1983 御殿場市広報487号9/20 ギボウシに魅せられて渡辺健二(表紙)
1984 NHKテレビ 趣味の園芸ギボウシ (現品の殆んどを貸与)
1985 NHK趣味の園芸フェスティバル第1回 ギボウシ展示(於東京銀座)
1986 全国各地方新聞、園芸・家庭欄 ギボウシ-渡辺健二(共同通信)
1987 NHK趣味の園芸フェスティバル第3回 ギボウシ展示(於東京銀座)
1988 農林水産省委託 ギボウシ特性調査委員会発足 6名に加わる
ガーデンライフ ブリーダー登場
1989 静岡新聞 高齢者が築く生き生き農業 ギボウシの研究国際的
農林水産省委託 ギボウシ特性調査 (全部を日本ギボウシ見本園で実施)
1990 花と緑の国際博覧会、政府苑伝統文化館 ギボウシ展示
園芸文化協会 園芸文化賞(富士桜、ギボウシ研究その他による)
ギボウシ(HOSTA) 執筆
1977 みねはな第24号 日本ギボウシ見本園について
1979 みねはな第26号 日本ギボウシ見本園報告 1
1980 みねはな第27号 日本ギボウシ見本園報告 2
1981 ガーデンライフ8月号 ギボウシの探索と育種
1982 みねはな第29号 日本ギボウシ見本園報告 3
1983 花の友 第18号 ギボウシ讃歌
1984 園芸文化第88号 ギボウシ探究気
1985 植物と自然4月号 ギボウシの育種
1985 ニューサイエンス社 ギボウシの観察と栽培
1986 新花卉第130号 ギボウシの新しい品種
1987 園ガイド初夏号 魅力のギボウシ
1987 自然と野生ラン7月号 葉芸を楽しむギボウシ
1988 農業技術研究5月~10月 ギボウシの品種と栽培1~5
1990 マニア園芸第5号 雄飛する古典的植物ギボウシ
1990~91 NHK趣味の園芸4月~3月号 伝統の園芸植物12ヶ月ギボウシ
1990 日本花の会 種苗特性分類調査報告書 ぎぼうし

(※B)

  • ・牧野 図鑑
  • ・実際園芸
  • ・園美ガイド
  • ・大井 植物誌
  • ・ガーデンライフ
  • ・マニア園芸
  • ・本田 名彙
  • ・趣味の園芸
  • ・農業技術研究
  • ・北村 図鑑単子葉
  • ・植物と自然
  • ・自然と野生ラン
  • ・杉本 検索草本
  • ・新花卉
  • ・前川 圓辞○論
  • ・趣味の山野草
  • ・横井 斑入
  • ・花の友
  • ・藤田 分類地理
  • ・園芸文化
  • ・中国
  • ・みねはな

コンテンツ一覧▼ 目次(青字)をクリックすると、各文をご覧いただけます

第一部

Ⅰ はじめに 渡辺健二の世界 文:葛田一雄
Ⅱ 富士山の自生の群落から 写真:榊原速雄
  • オオバギボウシの大群落
  • オオバとコバの自然雑種
  • イワギボウシ 樹幹につく、地上
Ⅲ 富士山の自生の状況と特徴 文:渡辺健二
Ⅳ ギボウシの大群生を見た感動 文:毛藤圀彦
  • 自然の中の変異の帯化品なども
Ⅴ 岩壁のイワギボウシ 写真:榊原速雄

第二部

Ⅰ 日本産ギボウシの名称と園芸的分類
Ⅱ 園芸品種とその形態
Ⅲ 園芸品種紹介
Ⅳ ギボウシ文化史
  • A. 古文献
  • B. 近代(渡辺健二 ギボウシ歴)

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