1978年12月25日 読売新聞
都内の小学校で、子供たちがよく木登りする木があるのは、わずか一五% ―。学校に樹名プレートを贈ったり、樹木を鑑定する会を開くなど“木と仲良しになるキャンペーン”を進めている財団法人サンワみどり基金(渡辺忠雄理事長)はこのほど東京と大阪の小学校を対象に、学校と緑の関係を調べた報告書をまとめた。
同基金は「植物と仲良くするには、植物の名前を知ることが第一」という故牧野富太郎博士の言葉を生かそうと、学校などに樹名と簡単な説明のついたプレートを贈ることにし、ききに東京と大阪の全小学校から希望をとった。この結果、東京では二百七十六校、大阪では二百十三校から申込みがあり、調査はこれらの学校を対象に行われた。
それによると、東京の小学校では平均二百五十四本、五十種の木が植えてあり、大阪の二百六十五本四十二種に比べ種類は多いが本数は少ないという結果になった。 また、子供たちがよく本登りする木はあるかとの質問に、東京、大阪とも八五%が「ない」と答え、木と子供たちの“スキンシップ”は、あまり強くないことがわかった
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