1983年5月21日 毎日新聞 東京版 朝刊「東京のほん」
区民に家の周囲の樹木にもっと親しんでもらい、緑化に関心を持ってもらおうと、区道に植えている街路樹の特徴などをガイドブックスタイルにまとめた。
現在同区内には三十三種約六千二百本の木が区道沿いに植えられている。その種類ごとに樹木の学名や原産地、高さ、栽培適地などが説明されており、その木にまつわるエピソードもメモの形で紹介している。
たとえばアオギリは「舟形の果実を子供たちが水に浮かべて遊ぶ。親子は戦時中コーヒーの代用にし、古くは炒って食べた」などと説明されている。身近に見る木が、かつてはコーヒーの代用だったかと思うと、それまでとは違った観察を楽しめる。
ポケットに入るサイズ(タテ一七・七センチ、ヨコ九センチ)で一種類を一ページに紹介、三十六ページにおさえコンパクトタイプになっている。
二八日の第四回区民緑化大会で、参加者に無料で配布するほか、三十日から希望者に配る。
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