ハナトラノオ(Physostegia virginiana)は、シソ科の宿根草で、盛岡市の姉妹都市であるビクトリア市のあるカナダのケベック州西~南部と北米バージニア州に自生する。
寒さに強く、繁殖力も旺盛であり、盛岡市内の一般家庭の庭や入口附近にも見られるようになった。
原種の花の色はピンクだが、園芸品種が作られるようになり、白から紅色まで色々なものが作出されている。変種も多い。
切花として水揚げがよく、「いけ花」として次々と開花し、長持ちする。
種子がよくとれるので実生してふやすのもよいが、いったん植え付けすると地下茎の繁殖が激しいので毎本が得られれば、春に挿し芽して殖やすのがよい。
花期は8月から10月なかばまでと長い。その間に倒れることが殆んどなく支柱の必要はない。
病害虫に強く、まことにつくりやすい多年草である。
草丈が低い状態で咲かせたいときは20cmほどに伸びたころに摘芯すると側芽が分化して60cm位の高さで花を揃えて咲かせることができる。群生の美しさは格別で巾広い線状にあるいは広域地に群落をつくるとひとしお美しさが増す。
変種や園芸品種につぎのようなものがある。
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- var. alba(白色花)
- var. gigantea(暗紅色花で大輪、2mにもなる)
- var. grandiflora(鮮淡紅色で花序が長い)
- var. nana(矮生で色は桃色)
- var. speciosa(枝が円錐状に分枝し、花は大きく淡紫色または桃赤色)
- 'Bouquet Rose'(赤桃色、大輪)
- 'Vivid'(群桃色で小枝が多く草姿がひきしまって美しい)
- 斑入葉種
- 帯化種
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