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庭園と生垣の手入れ

1993年8月『花とみどり』岩手緑化研究会報 No.7 (P5)

毛藤勤治


日本庭園では、母屋の縁先からの眺めを第一として設計し、ひとたび出来上がると、そのあとは、そのままの姿格恰をいつまでも、保たせるというのが特長となっていて、「何百年前に造った庭園です」と庭の所有者が誇りにしますし、一般人も、古い庭ほど名園だとほめたたえます。また、広い日本庭園では、回遊式庭園といって、庭園内に沿道を設けて歩きながら楽しむようになっていますが、沿道だけを歩き、そこが飛び石となっていれば、その上を伝わりながら通り、決して沿道以外には足をふみ入れないことになっています。このような日本庭園の管理は、昔からこのかた全て専門的な庭師さんの仕事として一任されてきました。

庭師さんたちは、一本一本のマツについて、その高さと枝張りの姿を守りつづけるために、長い時間のかかる「新芽抜き」と根気のいる「古葉引き」という仕事を飽きずに続けました。また、ツゲやヒバ類、さらにイチイなどの常緑樹については「すかし」と「刈込み」という特殊技術を使って、そのままの姿を保たせてきました。さらに、ササ類や永年草についても、造園時に与えられた地積と繁茂の程度を越さないように「根(地下茎)除き」と「間引き」を、毎年の手入れの一つとして欠かさずにやり続け、こうして、庭師さんたちは、その庭本来の景観を守り続けてきました。

最近、「トピアリー」といって、海外で人気をあげてきた「仕立て物づくり」は、日本の庭師さんの間で完成した「すかし」の技術を多分に取り入れています。

ところで、この頃になって増加したものに、一般家庭の日曜庭師さんがあります。自分の家のまわりの生垣を鋏一丁でチョッキン、チョッキンと演つているのをよく見かけます。「虎刈り」にならないようにと注意しながら美しく仕上げて、さぞかしご満足でしょうが、表面の刈込みだけを繰り返した結果はどんな生垣になるのか、果たして何人がご存じなのかと心配されます。

このようなことを繰り返すと、中の枝が根元から小枝を出さなくなって、表面だけが緑の空洞の多い生垣になってしまい、高さと幅だけ大きく拡がった見っともないものに変わってしまいます。甚だしいときには、歩道にまではみ出して道行く人に邪魔立てします。だから、たとえ日曜庭師であっても、木の高さをうまく制御する「切り戻し」といわれる技術と空洞が多くて巾ばかり拡がることのないようにする「すかし」という技術ぐらいは身につけていただきたいものだと思われます。


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