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岩手緑化研究会の歩み(その1)

1991年12月『花とみどり』岩手緑化研究会報 No.2 (P13-16)

1. 設立の動機と発足

(1)サロン的な集りから

昭和53年の春。なんとなく馬が合う仲間数人の集りがあった。その集りは、もともと決った目的があるわけのもんでなく、ただ思いつくまま勝手放題に語り合う、いわばサロン的なもので、何事やるのかも決まりがなく、誰かが声をかけると顔合わせにゴソゴソと集まってくる、そんな手合いなものに過ぎなかった。昼食をとったあと、一杯のコーヒーを飲みながら、談論風発とはいかないまでも、少しの遠慮会釈もなしに勝手に意見を出し合うという、なごやかなものであった。

たまたま「われわれの生活の回りに、もっと緑が欲しい」との話題が中心になったが、知識によらない話だけでは駄目。これから勉強しようという話し合いに進展、次回までに案をまとめて寄り合うという約束をした。

その話し合いに基ずいた集りが昭和53年の春のことだったというわけである。そのときつぎつぎの三つの案が提出された。

  • A案:寺子屋方式による「グリーン塾」
  • B案:ゼミナール方式による「グリーンゼミの会」
  • C案:自己完結方式による「岩手緑花木研究会」

論議の結果、AとBの案は指導者の確保と経費の関係もあって、むしろ行政なり関係団体に呼びかけて将来を期するがよい。いっぽう緑化はまず自己研修を基調として皆でできる。ただ緑花木に限定しないで、草花も含め、仮称「岩手緑化研究会」にしようと、起草委員2名を定めて解散になった。

こうして翌年の10月15日、「岩手緑化研究会」の誕生となったが、その経過のなかで廃案になった2つの案は現在でも、まことに興味ある内容であったから、本会の「陣痛の記」として、その中味の一部を記録にとどめ置きたい。

  • A案「グリーン塾」の事業内容

    ①植物を知るための集り、②植物の見て歩き、③植物と人生を語る集り、④その他

  • B案「グリーンゼミの会」研修課題

    ○岩手の森と林 ○帰化した草木 ○薬になる植物 ○植物と染物 ○折ふしの花 ○土の流亡と植物 ○有毒な植物 ○啄木の作品の中の植物 ○賢治の作品の中の植物 ○人工林樹種 ○枝垂れ桂物語 ○植物の化石 ○盆栽作り50年 ○虫と植物 ○植物の病気 ○食物連鎖のなかの植物 ○接ぎ木と挿し木 ○花の生理 ○庭師の道60年 ○キノコ採りの話 ○都市緑化の街路樹 ○永久牧柵 ○生け垣のある暮し ○日陰の花 ○大きい木小さい木 ○山菜採り物語 ○樹木百話から ○花と蜂 ○四季の花をめでる庭造り ○花とこやし ○工場緑化 ○店をひきたてる植物 ○種苗の冬越し ○盛岡の保存樹木 ○藤作り60年 ○菊作り ○バラ作り50年 ○路傍の草 ○自分庭木作り ○樹木の寿命 ○ことわざの中の植物 ○花ことば ○植物名の由来 ○木材と用材 ○大工60年 ○家具と材 ○被写体としての植物 ○静物としての植物 ○その他

(2)岩手緑化研究会の発足

いよいよ岩手緑化研究会の発足の日が訪れたのは昭和54年10月15日。この日全員出席。と、いってもたったの6名。規約を全員一致で可決して、ここに正式に発足したが、規約にうたわれた目的は緑化保全の推進、緑化に関する調査研究と研修懇談、その他であり会員各位は今後の進展を期し、威気揚々たるものがあり、研究会の将来を祝って、祝いの盃を交わした。


2. 岩手緑化研究会発足後7カ年のあしどり

昭和54年~60年

(1)会員の動向(敬称略)

昭和54年(発足当時)
会員数6名(会長毛藤勤治、事務局長菅原清三、安部安雄、小原繁男、戸沢俊治、菅原正孝)
昭和55年
会員数9名(安部勝臨、作山幸男、高橋知明、加入)
昭和56年
会員数8名(高橋会員公務のため脱会)
昭和57年
会員数10名(菅原事務局長病気辞任、高橋忠事務局長、小原副会長に選任)
昭和59年
会員数15名(戸沢俊治、野田坂伸也を顧問に野原修一特別会員に推載)
昭和60年
会員数17名(菅原元事務局長死去、事務局長に石川与右エ門選任)

(2)事業のあらまし

a,会員の自主研究

会員が取り上げた植物はつぎの通りで、会員の研究には会員が個人的に協力する方法によった。

昭和54~56年
キヅタ、ハナキササゲ、アオキ、ユリノキ、モクゲンジ、コバノマサキ、アリッサム
昭和57年
シナサワグルミ、クサキョウチクトウ、ナツツバキ
昭和58年
ビービーツリー、ヒマラヤピラカンタ、イタヤ、クヌギ、クログルミ、ヒヨドリジョウゴ、キヌガサギク
昭和60年<
キヌガサギク、グロリオーサテージ

b. 会の活動

昭和54~56年
発足以来、もっぱら自宅研究を主体として進め、必要の都度会員が集まって情報の交換または自家研究圃におもむいて現地研究を行うことを主体とした。外部活動としては昭和56年、アリッサムの種子を岩手医科大学教養学部校舎前花壇(約60m×2m)へ贈呈したことが本会としての第1号外部活動となった。
昭和57年
発足4年目にあたりいよいよ外部活動が本会事業の主体を占めるにいたった。
  1. 大迫町ワインハウス緑化事業に協力し、キヅタ(219本)、ハナキササゲ(5本)、アオキ(100本)、ユリノキ(6本)、クサキョウチクトウ(180株)提供。
  2. 大慈寺原敬墓所の背後にユリノキ(1本)、ハナキササゲ(3本)、モクゲンジ(3本)の寄贈植栽
  3. 第9回盛岡市主催緑化まつりにキヅタの苗木1000本提供。(年により品種の違いがあったが毎年継続)
昭和58年
  1. 葛巻町畜産公社にアオキ(110本)、モクゲンジ(44本)、ユリノキ(441本)、コバノマサキ(379本)、ハナキササゲ(385本)提供
  2. 第10回盛岡市主催緑化祭りにヒヨドリジョウゴ種子2500袋寄贈。
  3. 岩手大学農学部滝沢演習林にユリノキ(150本)、ハナキササゲ(250本)、シナサワグルミ(250本)寄贈。
昭和59年
  1. 岩手大学農学部滝沢演習林にビービーツリー170本寄贈。
  2. 岩手県養蜂組合にビービーツリー2700本寄贈。
  3. 第11回盛岡市主催緑化祭りにキヌガサギク種子(1500袋)寄贈。
昭和60年
  1. 第12回盛岡市主催緑化まつりにグロリオーサデージ(1500袋)寄贈。
  2. 全会員に対しキヌガサギク、グロリオーサデージ 計2600袋分を分給。

(以下次号に続く)


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