秋の花が咲くこの時期、見知らぬ花の名前を知りたいと思う人は多いはず。最近は、デジタルカメラや携帯電話で撮影した画像を送ると、草花の名前を教えてくれるサイトが人気を集めている。
NPO法人栽培植物分類名称研究所(神奈川・鎌倉)は今年5月、草花の画像をメールで送ると名前を教えてくれるパソコンのサイト「はなせんせ」を開設した。会員が互いに名前を教え合う仕組みだ。
たとえば、投稿されたピンク色の花の画像をめぐり、「花によい香りがあればボタンクサギでしょう」「花の形がまん丸なのでアリウムのギガンチュームでは」などのやりとりがサイト上で展開された。葉の形から、ボタンクサギとわかった。
同研究所は2年前、携帯電話向けに「はなせんせ」を設けた。大きな画面で見る方が花の名前を特定しやすいため、さらに内容を拡充してパソコン版を開設した。
同研究所副理事長の森弦一さんは「草花の名前を教えあうことを通して、花を愛する人同士のコミュニケーションの輪を広げたい」と話す。
名前を教えてもらうには、メールアドレスを登録して会員になることが条件。サイト利用料金はかからない。携帯電話版とパソコン版を合わせて会員約1万人。パソコン版はシニア層の利用も多い。
財団法人日本環境協会(東京)も、高校生いかが対象の「こども環境相談室」を開設している。メールで画像を送ると草花の名前を無料で教えてくれる。
どちらの場合も、撮影した場所(都道府県、街中か山中かなど)や時期が分かると特定しやすい。花のアップの画像に加え、葉の形、周囲の状況が分かる構図もあるといいという。
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