身の回りの草花の名前や情報を教え合う植物情報専用の携帯電話サイト「はなせんせ」が人気を呼んでいる。2年前のサイト開設以降、会員は約9000人、アクセス総数は約390万件を超える。今月からはパソコンでの参加も可能になり、より身近に植物を楽しむことができそうだ。
サイトを開いているのは、植物事典などの出版を手がける「アボック社」(神奈川県鎌倉市)と、同社に事務局を置くNPO法人「栽培植物分類名称研究所」(理事長、大場秀章・東京大名誉教授)。
名前の分からない草花を携帯電話のカメラで撮影し、写真を同サイトの掲示板に送って掲載。この写真をもとに、利用者同士が名前を教え合う仕組みで、気軽に情報交換できるのが特徴だ。
法人事務局長の森弦一さんによると、利用者は30~50歳代が多く、男女比はほぼ半々。また「自分が育てた花を見てもらいたい」と画像を掲示板に載せる人も多く、森さんは「手塩にかけて育てた花に対し、別の会員からコメントが寄せられたことに喜びを感じているようです」と説明する。
パソコンから参加できるようにしたのは、「携帯電話よりパソコンのほうが操作しやすい」「花の写真を大きな画像で見たい」といった要望が多かったため。掲示板に掲載し、名前を教えあうという仕組みは携帯サイトと同じ。
パソコンならではの利点もある。携帯電話の画面では1枚の画像しか見られないが、パソコン画面では20枚以上の画像を並べて見ることが可能。画像は新着順に掲載されており、様々な花の開花情報を知る<花暦>としても利用できる。
森さんは「より多くの人に、花を通じたコミュニケーションを楽しんでもらえれば」と話している。
両サイトとも利用無料だが、携帯電話から会員登録する必要がある。
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