1981年12月 グリーンエイジ
小笠原の絵はがきに人気
植物名ラベルを作る会社として知られるアボック社は、同時にユニークな出版活動も行っているが、このほど、小笠原諸島の植物図鑑『小笠原植物図譜』(豊田武司編・B6変形・上装本誌396頁)を上梓、その刊行記念として、美しい絵はがきを作って話題を呼んでいる。この絵はがきは4人のプロ写真家によるもので、約6千枚のフィルムの中から選ばれ「小笠原の固有植物たち」と題され8枚が1組。いずれも島特産の世界的にも貴重な種類で構成されている。タコノキ(写真)、ハハジマノボタン、オガサワラグワ、ムニンフトモモ、マルバシマザクラ、ヒメツバキ、おおはまぎきょう、マルハチの8枚で、シュールな色調で熱帯の島小笠原の魅力を伝えてくれる。現在、この絵はがきは小笠原の生協と東京と島を就航する小笠原丸のみに限って売られているが、内地の植物愛好家からも入手希望者が相ついでおり、アボック社では通販でそれに応えたいといっている。