昭和59年7月21日 日本経済新聞
しゃれた装丁 感じぬPR臭
企業のイメージづくりをねらった社会還元活動の輪が広がっている。研究や出版への助成、シンポジウムに講演会、自前で美術館や博物館を持つところなど形はさまざまだが、その中で静かなプームになっているのが、手弁当の出版活動だ。PR臭を全く感じさせない内容としゃれた装丁、しかも無料という点が入気を集め、ベストセラー並みの部数を誇るものまで現れた。
(中略)
発行部数で群を抜くのが三和銀行がつくっているサンワみどり基金の「樹の本」シリーズ。樹木に親しみ、街と庭を緑にするためのカラーガイド。二百八十円の送科を出すだけで本がもらえるとあって、四月からスタートした「続・樹の本」は全国から五万部の申込みがあったという。(※)
写真:多彩な出版物「樹の本」「続・樹の本」他
写真:書店に出ないし、売らないが"べストセラー" (東京・江東区で)(写真・文 笹田記者)
(※注:現在のお問合せ先=公益財団法人 三菱UFJ環境財団へ。送料はHPでご確認ください。)