「木の選び方広げる事典」 魅力や性質 1612種紹介
「読んで面白く」心掛け滝沢村の造園家野田坂伸也さん(70)は、10月に「木を選ぶ・野田坂造園樹木事典」=アボック社(神奈川県鎌倉市)=を刊行する。
40年に及ぶ経験を基に、木の魅力や性質、目的に合わせた樹木の選び方などを親しみやすい語り口で紹介、1612種を掲載した事典編など、造園業だけでなく、ガーデニングにも役立つ事典となっている。同事典は選択編、事典編、解説編などからなり、700ページを超す大冊。選択編は、樹髙や、防災、木陰などの役割別、花の色といった特徴別、あるいは周囲の環境ごとに、目的とする造園にどんな樹木が適しているのか、リストアップした。
事典編は、掲載されているほとんどの樹種について、造園木としての魅力や性質、どのように使えばいいのかなど、筆者の見方も加えて紹介。イラストも豊富だ。解説編は樹木への理解を深めるため、土壌や気候などについて、筆者の経験も交えて執筆した。
同書に掲載しているQRコードや番号を使えば、アボック社が運営するウェブサイト「はなせんせ」の植物辞書検索システム「花ペディア」で、画像などを見ることができる(会員登録が必要)。
野田坂さんは一戸町出身。東京大農学部園芸学科助手を経て、小岩井農牧に入社。1986年に野田坂緑研究所を設立した。90年に高木を対象にした「樹木アートブック」を刊行した。
野田坂さんは「植物学的なことより、自分の考えなど主観的な面を重視し執筆した。読んで面白いものを心掛けた」と話している。