1991年2月10日 月刊日造協
造園関係者が待ち望んでいた造園樹木の本がやっと出現した。この本の特徴は四つある。
第一に、主要なすべての樹木の植栽分布が示してあること。また日本の書籍では最初の試みである造園樹木用の気候区分図がついている。
第二に、写真が多い。花や実のアップだけでなく、樹姿全体がのっているのが造園家には役立つ。さらに施主への説明が明瞭で造園家にとって必要なこと――樹姿の特性・性質・使い方・適地――をきちんと書いてある。なぜその樹種を使うか、どのように使えばよいか、これまであいまいだったことがすっきりと分かる。
第四に、収録した樹種が多く、品種についても触れてある。多様化・個性化する造園に対応するのに、従来のありきたりの樹種だけではもの足りないと思っている人には大いに参考になる。
B5判、カラー336ページ。